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ZIP暗号化は安全?リスクとパスワード運用の限界 | 法人向けの正しい対策と代替手段
ZIP暗号化は安全?リスクとパスワード運用の限界 | 法人向けの正しい対策と代替手段

業務でファイルを送る際、「ZIP暗号化してパスワードをかける」という手法は多くの企業で長く使われてきました。情報漏えいやウイルス感染への対策として一定の効果がある一方で、近年ではその安全性や運用上のリスクが指摘されています。

では、ZIP暗号化は本当に十分な対策なのでしょうか。本記事では、ZIP暗号化の役割と限界、法人が注意すべきリスクを整理し、今求められる現実的なセキュリティ対策について解説します。

この記事でわかること
・ZIP暗号化が必要とされてきた背景と、その本来の役割
・ZIP暗号化だけでは防ぎきれないセキュリティリスクの実態
・パスワード付きZIP(PPAP)運用が「悪習」とされる理由と政府・企業の廃止動向
・法人として今すぐ取り組むべき現実的なセキュリティ対策の方針
・ZIP暗号化に代わる安全なファイル共有手段の選択肢

なぜZIP暗号化が必要になるのか

企業間でのファイルやり取りが日常化した現代において、ZIP暗号化はセキュリティ対策の基本として普及してきました。まずはその背景と役割を整理します。

取引先にファイルを送る場面で起きやすい課題
取引先との業務では、見積書・契約書・設計図・個人情報を含む書類など、機密性の高いファイルをメールで送受信する場面が頻繁に発生します。こうした場面では、「誰に見られても問題ないか」という観点での情報管理が求められます。
メールは一般に平文で送受信されるため、通信経路上での傍受リスクがゼロではありません。また、宛先の入力ミスによる誤送信は、どれほど注意を払っていても完全には排除できないヒューマンエラーの一つです。こうした背景から、ファイルを圧縮・暗号化した上で送付するZIP暗号化は、「万が一の際に中身を見られないようにする」手段として広く採用されてきました。

機密情報を扱う業務で求められる最低限の対策
個人情報保護法の改正や各業界のセキュリティガイドラインの強化に伴い、企業が扱う情報の管理責任はより厳格になっています。特に金融・医療・法律・製造業などの業種では、顧客データや技術情報の取り扱いに関して高い基準が求められます。
こうした環境において、「ファイルに何の保護もかけずに送信する」という行為は、コンプライアンス上のリスクとして認識されるようになりました。ZIP暗号化は、そのような最低限の対策として、ツールの導入が不要で手軽に実施できることから幅広い企業に採用されてきた経緯があります。

暗号化はリスク低減であって万能ではない
重要な前提として、ZIP暗号化はあくまで「リスクを下げる手段の一つ」であり、情報漏えいを完全に防ぐ万能策ではありません。暗号化によってファイルの内容を保護できる一方で、パスワードが漏れれば中身へのアクセスは容易になります。
また、暗号化の強度や運用方法によっては、その効果が大きく損なわれることも事実です。セキュリティ対策はZIP暗号化だけで完結するものではなく、複数の手段を組み合わせて考えることが重要です。

ZIP暗号化しない場合のリスク

ZIP暗号化しない場合のリスク
一方で、「そもそもZIP暗号化をしないとどうなるのか」という観点も整理しておく必要があります。暗号化を省略した場合に生じ得るリスクを確認しておきましょう。

情報漏えいによる被害が拡大する
暗号化されていないファイルを誤送信した場合、受信した相手は即座にその内容を確認できます。このとき、送信者が誤りに気づいてすぐに連絡を取っても、相手がすでにファイルを開封していれば、情報の漏えいは事実上起きたことになります。
これが暗号化されたZIPファイルであれば、パスワードを送付しない限り受信側は中身を開けません。誤送信に気づいた時点でパスワードの送付を止めることで、実質的な被害を最小限に抑えられる可能性があります。つまり暗号化には「時間的猶予を生む」という一定の効果はあると言えます。

第三者に閲覧される / 改ざんされる可能性
メール通信は、多くの中継サーバーを経由して配信される仕組みです。SMTP over TLS(SMTPS)などの暗号化通信が普及してきてはいますが、すべての通信経路が安全に保護されているとは言い切れません。特に、攻撃者がネットワーク上で通信を傍受するような状況では、平文のまま添付されたファイルは内容を読み取られるリスクがあります。
また、ファイルが改ざんされるリスクも否定できません。攻撃者がファイルの内容を書き換えて再送信するといった手口は、標的型攻撃においても確認されています。このような脅威に対し、ファイルへの何らかの保護措置を施すことは、基本的なセキュリティ対策として意義があります。

法人としての情報管理責任と信用リスク
情報漏えいが発生した場合、その影響は直接的な被害にとどまりません。取引先への謝罪対応、行政機関への報告義務、場合によっては法的責任が生じることもあります。個人情報保護法では、個人情報の漏えいが発生した際には本人への通知や個人情報保護委員会への報告が義務付けられており、対応コストは決して小さくありません。
加えて、情報管理が杜撰であるという印象を取引先に与えることで、商機の損失や長期的な信頼関係の毀損につながる可能性もあります。法人として情報を適切に管理することは、単なるコンプライアンスの問題ではなく、企業の信用そのものを守るための取り組みと言えます。

ZIP暗号化だけでは守れない理由
ZIP暗号化にはセキュリティ上の明らかな限界があります。その根本的な問題点を技術的な観点から整理します。

    暗号化方式の違いで強度が変わる
    ZIPファイルの暗号化方式には大きく「ZipCrypto(Traditional PKWARE Encryption)」と「AES-256」の2種類があります。この2つの方式では、セキュリティ強度が大きく異なります。

    暗号化方式 セキュリティ強度 互換性 主な特徴
    ZipCrypto 低い 高い(Windows標準対応) 解析ツールで短時間に突破可能
    AES-256 高い 限定的(Windows標準では解凍不可) 現時点では高い強度を持つ

    問題は、AES-256はWindowsの標準機能では解凍できないため、日本国内ではZipCryptoが広く使われてきた点にあります。ZipCryptoは専用の解析ツールを使えば比較的短時間でパスワードを突破できることが知られており、セキュリティの観点から脆弱性があると指摘されています。
    さらに、ZipCryptoではファイル名が暗号化されないという問題もあり、パスワードがなくても一部の情報が確認できてしまいます。

    パスワード強度と管理が弱いと突破される
    ZIPファイルの暗号化においてもう一つ重大な問題は、パスワードのロック機能が存在しないことです。一般的なWebサービスやシステムでは、一定回数パスワードの入力を誤るとアカウントがロックされる仕組みが設けられています。しかし、ZIPファイルにはそのような制限がないため、攻撃者は何度でもパスワードの入力を試み続けることができます。
    いわゆる「総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃)」や、よく使われるパスワードを順番に試す「辞書攻撃」は、このような制限のない環境では特に有効な攻撃手法となります。パスワードが「会社名のローマ字+数字4桁」といった推測しやすい形式であれば、解析に要する時間はさらに短くなります。

    運用ミスでセキュリティが形骸化する
    技術的な脆弱性に加えて、運用上の問題もZIP暗号化の限界として挙げられます。実際の業務現場では、以下のような形骸化が起きやすいことが知られています。

      • 毎月同じパスワードを使い回している
      • パスワードをファイル名や件名に記載してしまっている
      • 受信者の利便性を考慮して単純なパスワードを設定している
      • パスワードの管理が属人化しており、担当者交代時に引き継がれていない

    このような実態においては、ZIP暗号化は形式上の対策に過ぎず、実質的なセキュリティ効果をほとんど発揮できていないケースが少なくありません。

パスワード付きZIP運用が招くセキュリティリスク

ZIP暗号化ファイルをメールで送り、続いてパスワードを別メールで送る運用は「PPAP」と呼ばれ、セキュリティ上の問題として広く認識されるようになっています。

PPAPになりやすく安全性が疑われている
PPAPとは「Password付きZIPファイルを送ります・Passwordを送ります・Angou(暗号)化・Protocol」の頭文字をとった言葉です。ファイルとパスワードを同じメール経路で送信するという構造上、メールが傍受された場合には両方の情報がセットで攻撃者の手に渡ります。
本来、2要素認証の考え方においては「知識」と「所有」など、異なる経路・手段を用いることで安全性が担保されます。しかしPPAPでは、ファイルもパスワードも同じメールという単一の経路を経由するため、セキュリティ対策としての実効性が疑われています。ファイルを暗号化している意味が薄れるという意味で、「鍵のかかった金庫と鍵を同じ泥棒に渡すようなもの」という批評もあります。

関連記事:PPAPメールはリスクがある?脱PPAPが進む理由と代替案を解説

ウイルス感染の温床になり得るウイルスチェックの課題
パスワード付きZIPファイルには、ウイルス対策の観点からも深刻な問題があります。メールサーバーや受信者のセキュリティソフトは、一般にファイルを解凍してウイルスチェックを実施します。しかし、パスワードで保護された暗号化ZIPファイルはサーバー側で解凍できないため、ウイルスチェックが機能しません。
この特性を悪用した攻撃が実際に確認されています。「Emotet(エモテット)」と呼ばれるマルウェアは、パスワード付きZIPファイルを利用することでセキュリティ対策を回避し、多数の企業・組織に感染被害をもたらしました。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)もこの被害の深刻さを継続的に報告しており、暗号化ZIPによるウイルス検知の困難さは、業界全体で課題とされています。

参考: 相談急増/パスワード付きZIPファイルを使った攻撃の例(2020年9月2日)

業務効率が落ち現場の抜け道が増える
PPAPは技術的なリスクだけでなく、業務効率の低下という実務的な問題も引き起こします。ファイル送信のたびに2通のメールを作成・送信する手順は、送受信の双方に余分な作業負荷をかけます。受信側も毎回パスワードを探して解凍する手間が発生し、件数が多い業務環境ではその累積コストは無視できません。
こうした不便さが現場に浸透すると、担当者が「ルールだとわかっていながら、暗号化を省略して送ってしまう」という抜け道が生まれやすくなります。セキュリティルールが守られない状況は、ルールを設けていない場合と同様かそれ以上にリスクが高まるケースもあります。運用上の負担が現場の行動変容を促してしまうという点も、PPAPが抱える本質的な課題の一つです。

PPAP廃止の背景と企業の動き

PPAP廃止の背景と企業の動き
パスワード付きZIPファイルの問題はかねてから指摘されていましたが、2020年以降、政府や大手企業の動きを機に廃止の流れが一気に加速しました。

パスワード付きZIPが悪習とされる流れ
2020年11月、平井卓也デジタル改革担当大臣(当時)が内閣府および内閣官房においてPPAPを廃止する方針を公式に発表しました。廃止の理由として、「ZIPファイル送付と同じ経路でパスワードを自動で送る方式は、セキュリティ対策の観点からも、受け取る側の利便性の観点からも、適切ではない」と明言されました。
政府機関がPPAPを廃止したことは、民間企業に対しても大きな影響を与えました。もともとPPAPは政府機関でも採用されていたことから、多くの企業が「安全な方式」として信頼を寄せていたからです。政府の廃止宣言は、その前提を覆すものとなりました。
プライバシーマーク制度を運営する一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)もPPAP廃止を推奨する声明を発表しており、業界全体での問題意識が高まりました。

関連記事:PPAP対策が進む理由とは?リスクを避けるために今すぐ取り入れるべき代替策

メール送付で完全な安全性を保つ難しさ
PPAPの廃止が議論される中で改めて浮き彫りになったのは、メールというインフラそのものの特性です。メールはもともと、セキュリティを重視して設計されたプロトコルではありません。送受信の過程で複数のサーバーを経由し、平文でやり取りされることが前提の仕組みです。
TLS(Transport Layer Security)による通信経路の暗号化は普及が進んでいますが、すべての通信経路において完全に保証されるわけではありません。また、誤送信という人的ミスはどれほど注意しても完全にはなくなりません。「メールに添付して送る」という行為自体が持つ構造的な限界として、ファイルの送受信においてはメール以外の手段を積極的に活用することが、現実的な対策として重要性を増しています。

今の法人に求められる情報管理レベルの変化
政府の廃止発表以降、民間企業でも脱PPAPの動きが続いています。2024年時点の調査では、約5割の企業がPPAPを使用していないと回答しており、大手企業を中心に廃止の動きが加速しています。

    • 日立グループ:2021年度よりパスワード付きZIPファイルの全面廃止を実施
    • ソフトバンク:2022年より業務用メールアカウントでのパスワード付き圧縮ファイルの利用を廃止
    • 日清食品グループ:2023年よりパスワード付き圧縮ファイルの利用を順次廃止

さらに注目すべき点は、PPAPを廃止した企業の中には「パスワード付きZIPファイルの受信を拒否する」方針を取るところも現れていることです。自社がPPAPを使い続けている場合、こうした取引先との間でファイルのやり取り自体ができなくなるリスクが生じます。情報管理の水準は取引可否に直結する問題となっており、法人としての対応が急務となっています。

法人が取るべき現実的な対策方針

ZIP暗号化やPPAPの限界が明らかになった今、法人はどのような方針でセキュリティ対策を構築すればよいのでしょうか。現実的な対策の方向性を整理します。

ファイル暗号化・パスワード保護・アクセス制御の3点
情報の保護において重要な考え方は、一つの手段に頼るのではなく、複数の層でリスクをコントロールする「多層防御」の発想です。以下の3点を組み合わせることで、より堅牢な情報管理体制を構築できます。

  1. ファイルの暗号化
    転送・保管時のデータを暗号化し、不正アクセスがあっても内容を読み取られないようにする
  2. アクセス制御
    ファイルにアクセスできる人物・端末・期間を限定し、不必要な公開を防ぐ
  3. 操作ログの記録
    誰がいつどのファイルにアクセス・操作したかを記録し、インシデント発生時の追跡を可能にする

これらを個別に運用するのではなく、システムとして一元的に管理できる環境を整えることが、効果的なセキュリティ対策の基盤となります。

ルールではなく仕組みで防ぐ監査と統制
セキュリティ対策において「ルールを定める」だけでは不十分です。人は疲労やミス、慣れによってルールを守れなくなることがあります。重要なのは、「ルールを破れない仕組み」または「ルールを破った際に即座に検知できる仕組み」を整えることです。

具体的には、以下のような統制の仕組みを技術的に実装することで、個人の判断や注意力に依存しないセキュリティ体制を構築できます。

  1. ファイル送信前に上長の承認を必須とする承認フローの導入
  2. 送信可能なファイル形式・宛先ドメインをシステム側で制限する
  3. アクセスログを自動記録し、定期的に監査する運用を設ける
  4. 不審な操作や大量ダウンロードをアラートで即時検知する仕組みを整える

取引先も含めて運用できる手段を選ぶ
社内だけでセキュリティを高めても、取引先との間でファイルをやり取りする際に別のリスクが生じては意味がありません。取引先に特別なソフトのインストールや複雑な操作を求める手段は、現場での定着が難しく、結果的に「使われない安全な仕組み」になりがちです。
理想的なのは、取引先がブラウザからアクセスするだけでファイルを安全に受け取れる、シンプルで利便性の高い仕組みです。セキュリティと利便性のバランスをどのように取るかが、代替手段を選ぶ際の重要な判断基準となります。

安全な代替手段として注目される方法

PPAPの代替として、いくつかの手段が実務的な選択肢として普及しています。それぞれの特徴と適した用途を確認します。

ファイル転送サービスで送る
ファイル転送サービスは、送信者がファイルをサーバーにアップロードし、生成されたURLを相手に伝えることでダウンロードしてもらう仕組みです。パスワード付きZIPとは異なり、URLへのアクセス自体を制限する方式のため、ウイルスチェックが正常に機能し、操作ログも自動的に記録されます。
有効期限やダウンロード回数の制限を設定できるサービスも多く、「一定期間を過ぎたら自動でリンクが無効になる」という設計により、送付後の情報漏えいリスクを低減できます。取引先へのファイル送付という場面において、PPAPの現実的な代替手段として広く普及しています。

オンラインストレージ URL共有へ移行する
クラウド上のオンラインストレージにファイルを保存し、アクセス権を設定した上でURLを共有する方法も有効です。この方式ではファイルを「渡す」のではなく「参照させる」という形になるため、送付後もアクセス権の変更や削除が可能です。誤って共有した場合でも、権限を取り消すことで即座に対処できます。
ただし、共有リンクの設定ミス(誰でもアクセスできる設定にしてしまう等)には注意が必要です。社内の共同作業には適していますが、社外への共有時はアクセス制御の設定を慎重に確認する運用ルールが求められます。

関連記事:クラウドストレージとは?法人・企業向けサービスのメリットと選び方

S/MIMEなど暗号化通信を活用する
S/MIME(Secure/Multipurpose Internet Mail Extensions)は、電子証明書を用いてメール本文および添付ファイルをエンドツーエンドで暗号化する技術です。送信者と受信者がそれぞれ電子証明書を持つことで、第三者がメールを傍受しても内容を解読できない仕組みとなっています。
メール自体を暗号化するため、添付ファイルのみを暗号化するZIP方式と比べて根本的にアプローチが異なります。ただし、送受信の双方が証明書を取得・管理する必要があり、初期導入に一定のコストと技術的整備が求められます。取引先すべてに対応を求めることが難しいケースもあるため、社内間や特定の重要取引先との通信に導入するといった段階的な活用が現実的です。

GigaCCがZIP暗号化とパスワード運用の課題を解決できる理由

法人向けのファイル共有サービスの中でも、ZIP暗号化やPPAP運用の課題に包括的に対応できるサービスとして、GigaCC ASPが選択肢の一つとして注目されています。

ZIP暗号化やPPAPに依存しない安全な共有設計
GigaCC ASPは、企業間ファイル共有に特化したクラウドサービスとして、2002年のサービス開始から20年以上の運用実績を持ちます。ファイルを送信する際、パスワード付きZIPでメールに添付するのではなく、サーバー上に安全にアップロードしたファイルへのアクセスリンクを相手に共有する方式を採用しています。
この設計により、PPAPのように「ファイルとパスワードを同じ経路で送る」という構造的な問題を回避できます。また、サーバー内通信の暗号化・ウイルスチェック機能が標準搭載されており、暗号化ZIPではスキャンできなかったウイルス検知を適切に実施できます。GigaCCのサービス詳細についてはGigaCC ASP機能紹介ページで確認できます。

法人向けのアクセス制御 期限 操作ログで統制できる
GigaCC ASPでは、法人の情報管理に必要な管理機能が充実しています。具体的には、ファイルのダウンロード期限設定、アカウントごとの権限設定、上長承認(ワークフロー)機能、操作ログの管理などが利用可能です。

機能 内容
アクセス制御 IPアドレス制限・2要素認証による不正アクセス防止
期限設定 ファイルの自動削除・アカウント有効期限の設定
操作ログ 誰がいつどのファイルを操作したかを記録・確認
上長承認 ファイル送信前に承認フローを設定可能

これらの機能により、個人の判断に委ねない統制された情報管理体制を構築できます。前述した「ルールではなく仕組みで防ぐ」という考え方を実践する上で有効な機能群です。

社内外のファイル共有を安全と効率で両立できる
GigaCCの特徴の1つとして、取引先にアカウント発行することなく、ファイルの受渡しや収集を行うことができる設計が挙げられます。これにより、「取引先も含めて運用できる手段を選ぶ」という観点においても導入のハードルを低く抑えることができるだけでなく、メールに替わる共通基盤としてGigaCCを活用することで、サプライチェーン全体のセキュリティ向上と管理効率化を同時に実現することが可能です。

公官庁が利用ユーザーによる操作ミス、勝手な判断による誤送信発生を抑止するためのフローとして導入した事例、自治体において外出先からアクセスできるクラウドストレージとして導入した事例や、グローバル展開を行う企業がグループ全体の公式な社外ファイル送受信ツールとして採用した事例など、官公庁から大手製造業まで幅広い実績が積み重なっています。セキュリティと利便性の両立という観点から、企業のファイル共有インフラとして検討に値するサービスの一つです。

まとめ

本記事では、ZIP暗号化の役割と限界、PPAP運用のリスク、法人が取るべき現実的な対策について整理しました。

ZIP暗号化は「リスクを低減する手段」として一定の意義を持つ一方、暗号化方式の脆弱性・パスワード管理の問題・ウイルス検知の困難さといった根本的な限界があります。特にPPAP運用については、2020年の政府廃止方針を機に民間企業でも見直しが急速に進んでおり、取引先がパスワード付きZIPの受信を拒否するケースも増えています。

法人として求められる対策の方向性は、「ルールで縛る」のではなく「仕組みで統制する」ことです。ファイル転送サービスやオンラインストレージへの移行を検討する際には、セキュリティ強度だけでなく、取引先を含めた運用のしやすさ、操作ログや承認フローの整備なども重要な評価基準となります。

自社のファイル共有運用を見直す機会として、本記事の内容をご活用いただければ幸いです。

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