無料ファイル転送サービスの使い方と、企業が選ぶべき安全なファイル共有の方法
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無料で利用できるオンラインストレージサービスは、登録不要で手軽に大容量ファイルを転送できる便利なツールです。ただメリットだけではなくセキュリティ対策が相対的に弱いなどデメリットもあります。
この記事では、無料ファイル転送サービスを解説しつつ、法人向け有料サービスとの違いや、企業がファイル共有サービスを選ぶ際に重視すべきポイントについても詳しく説明します。
無料ファイル転送サービスとは?主な特徴を解説
無料のファイル転送サービスは、インターネットのクラウド上にあるストレージ保存領域を利用して、大容量のデータやファイルを他者と共有・転送できるサービスです。
Webブラウザ上で操作が完結するため、ソフトウェアのインストールは不要で、誰でも手軽に利用を開始できる点が大きな特徴です。
プライベートでの写真や動画のやり取りなど、一時的なファイル共有の用途で活用されています。
会員登録なしですぐに大容量ファイルを送信できる
無料ファイル転送サービスの最大の特徴は、会員登録をしなくてもすぐに大容量ファイルを送信できる手軽さにあります。
サイトにアクセスし、ファイルをドラッグ&ドロップするだけでアップロードが完了し、共有用のURLが発行されるため、急いでデータを送る必要がある場合に便利です。
一時的なファイルの受け渡しを目的とした利用に適しており、メールでは送れないサイズの大きいデータを、手間なく相手に届けられるサービスです。
無料プランの容量制限について
多くの無料ファイル転送サービスでは、ユーザーが利用できるストレージの総容量に制限を設けていないケースがあります。
ただし、一度にアップロードできるファイルサイズには上限が設定されており、無料の未登録ユーザーの場合は最大2GB程度が一般的です。
複数のファイルを同時にアップロードすることも可能ですが、一つひとつのファイルがこのサイズ上限を超えないように注意が必要です。
日常的なファイルのやり取りであれば、無料の範囲内で十分に活用できる容量が確保されています。
ファイルの保存期間の制限
無料サービスでアップロードするファイルは、保存期間を1時間から最大7日間まで設定できる場合が多いです。
期間を短く設定すれば、ファイルが不要になった後もサーバーに残り続けることを防ぎ、セキュリティ向上にも繋がります。
一方で保存期間を指定しない場合、サーバーの空き容量を確保するためにファイルが自動的に削除される可能性があるため注意が必要です。
保存期間を明確に指定することで、意図しないファイルの削除を防ぎ、計画的なファイル共有が可能になります
無料サービスと企業向けサービスの違い
無料のファイル転送サービスは手軽に利用できる一方で、ファイルサイズの制限、短い保存期間、広告表示といった制約があります。
一方、企業向けの有料ファイル共有サービスは、より大容量のファイル転送、長期保存、高度なセキュリティ機能、監査ログ、アクセス制御など、ビジネス用途に必要な機能が充実しています。
個人での一時的な利用であれば無料サービスで十分ですが、企業での業務利用には、セキュリティとコンプライアンスを重視した専門サービスの導入が推奨されます。
法人が無料ファイル転送サービスを使うべきでない理由
①セキュリティが保証されていない
無料サービスは、暗号化やアクセス制御が最低限であるケースが多く、
・データ保存場所が明示されていない
・第三者がURLにアクセスできてしまう
・通信経路が保護されていない
など、法人利用には不十分な点が多くあります。
特に業務ファイルには、顧客情報・契約書・設計図・内部資料など機密性の高い情報が含まれるため、 「安全に送れるか」ではなく「確実に守れるか」 が求められます。
②誤送信時に取り消せない
無料のファイル送信サービスは、誤って共有リンクを送ってしまった場合、リンクを無効化できない・操作ログが残らない といった問題があります。法人における誤送信は情報漏えい事故となり、
・顧客からの信頼喪失
・賠償リスク
・メディア報道
など甚大な影響を及ぼします。
無料サービスでは“事後対策ができない”ことが最大のリスクです。
③監査・コンプライアンスに耐えられない
企業は内部統制、ISMS、プライバシーマークなど、証跡管理が求められます。
しかし無料サービスでは、
・ファイルの送受信履歴
・誰がいつダウンロードしたか
・アクセス元
などを追跡できません。
監査の観点からも、法人利用には不向きです。
有料の法人向けファイル転送サービスを使うべき理由

無料サービスでは実現できない「安全性」と「管理性」を確保できるのが、有料サービスを利用する最大の価値です。
①法人向けセキュリティ(暗号化・アクセス制御)
有料サービスでは、
✔ 通信・保存の両方で暗号化
✔ パスワード不要の安全な共有リンク
✔ IPアドレス制限
✔ 二要素認証
✔ ユーザーごとの細かな権限設定(閲覧のみ等)
など、多層的なセキュリティが提供されます。
②誤送信対策(リンク無効化・DL制御)
法人向けサービスでは、もし誤送信しても
・ワンクリックで共有URLを無効化
・ダウンロード回数/有効期限の制御
・閲覧専用モード
などが可能です。
誤送信事故が「重大インシデント」になる法人では、この機能が必須です。
③操作ログ・監査証跡が残る
有料サービスには、
・誰が
・いつ
・どのファイルを
・アップロード/ダウンロードしたか
といったログが標準で保存されます。
これにより、内部統制・社内監査・外部監査に対応でき、 「企業として責任を持てるファイル転送」が可能になります。
④BCP・ランサムウェア対策として有効
無料サービスはバックアップやバージョン管理が弱いため、誤削除やランサムウェア感染時の復旧が困難です。
有料サービスでは、
・ファイルのバージョン管理
・バックアップ体制
が整っており、データ消失リスクを大きく軽減できます。
これは事業継続(BCP)の観点で非常に重要です。
⑤情報シスシステム部門の運用負荷を大幅に削減
有料サービスの多くは
・アカウント管理
・設定ポリシー統一
・SSO連携
などを備えており、
情報システム部門が複数の無料サービスを個別に管理しなくて済む
という大きなメリットがあります。
法人向けファイル転送サービスを選ぶポイント

①セキュリティレベル(暗号化・アクセス制御)
企業向けであれば、
・暗号化方式
・IP制限
・二要素認証
などが必須です。
②誤送信対策(URL無効化・ダウンロード制限)
万が一の事故をどこまで抑えられるかをチェックします。
③監査ログの細かさ
内部統制に耐える運用ができるかが重要です。
④使いやすさ(UI/操作性)
現場が使いこなせなければ形骸化します。
⑤サポートと国内運用体制
法人ではトラブル対応や運用相談が必須となるため、
サポート品質は必ず確認すべきポイントです。
無料サービスでは企業リスクを防ぎきれない
無料のファイル送信サービスは便利ですが、
法人としてのセキュリティ・監査・ガバナンスには対応できません。
法人が求めるのは、
・誤送信対策
・アクセス制御
・ログ管理
・復旧体制
・情報システム部門の運用負荷削減
といった “リスクを最小化し、業務を継続する力” です。
そのため、企業は無料サービスではなく法人向けの有料ファイル転送サービスを選ぶことが不可欠です。
法人でファイル共有サービスを利用する場合はGigaCCがおすすめ
企業間DXプラットフォーム・GigaCCは、日本ワムネットが提供する企業向け・純国産のファイル転送・共有サービスです。無料ファイル転送サービスとは異なり、企業の業務利用に必要な機能とセキュリティを備えています。
強みは、200項目を超える詳細な操作ログを取得できる監査機能と、企業のセキュリティポリシーに合わせた柔軟な設定が可能な点です。
IPアドレス制限や上長承認、ウイルスチェックなどの標準的な機能に加え、きめ細やかなアクセス制御が可能です。セキュリティとコンプライアンスを特に重視する、金融、製造、官公庁などの業種に適しています。
無料ファイル転送サービスでは提供されない、企業向けの高度なセキュリティ機能とサポート体制が整っています。
無料サービスと企業向けサービスの決定的な違い
無料ファイル転送サービスは個人での一時的な利用には便利ですが、企業での業務利用には重大なリスクがありますェックシートの項目をクリアできた、といった事例は少なくありません。これにより、取引先との信頼関係が強化され、ビジネス機会の損失を防ぐとともに、企業のブランドイメージ向上にも貢献します。
【セキュリティ面の違い】
•無料サービス:基本的なパスワード保護とウイルススキャンのみ
•企業向けサービス:詳細な操作ログ、IPアドレス制限、上長承認ワークフロー、アクセス権限の細かな設定
【管理機能の違い】
•無料サービス:ファイルの一時的な保管のみ、管理機能が限定的
•企業向けサービス:組織階層に応じた管理、部門ごとの権限設定、一括管理機能
【サポート体制の違い】
•無料サービス:基本的にサポートなし、SLA(サービス品質保証)なし
•企業向けサービス:メールやチャット、コールセンタースタッフによるサポート、SLA保証、専任担当者による導入支援・運用サポート
【コンプライアンス対応の違い】
•無料サービス:監査ログが不十分、コンプライアンス要件を満たせない
•企業向けサービス:詳細な監査ログ、コンプライアンス対応機能が充実
このような違いから、企業での業務利用には、無料サービスではなく企業向けの専門サービスの導入が強く推奨されます。
まずはGigaCCの資料請求・無料トライアルから
法人向けサービスへの切り替えを検討する際、次のステップは具体的な製品の評価です。多くの企業向けサービスでは、機能や操作性を確認できる無料トライアルが提供されています。
【トライアルでの確認チェックリスト】
•転送速度:日常的に利用する時間帯・ファイルサイズで実効速度は十分か?
•操作性:ITに不慣れな従業員でも直感的に利用できるか?
•監査ログ:どのような操作が、どの程度の詳細さで記録されるか?
•セキュリティ機能:自社のポリシーに合わせたアクセス制限や承認フローが設定できるか?
•サポート体制:導入時や運用時のサポートは充実しているか?
•管理機能:組織全体での一括管理や権限設定は柔軟に行えるか?
無料ファイル転送サービスでは実現できない、企業向けサービスの安全性と効率性を体感することが重要です。
まずはGigaCCの資料請求や無料トライアルを通じて、法人向けサービスがもたらす具体的なメリットを確認することから始めてみてはいかがでしょうか。


