オンラインストレージは、ネットワーク上にファイルを保管し、オンラインで参照できるサービスです。クラウドの一種なので、クラウド型ストレージとも呼ばれています。
これまでは無料で使えるオンラインストレージサービスが、一般ユーザーを中心に使われてきました。
その後、ビジネスでもクラウド型のストレージを活用したいという声が高まるにつれ、法人・企業向けに機能を強化したオンラインストレージサービスが登場し、注目を集めています。
多くの企業が導入しているオンラインストレージサービス。
実際のビジネスシーンでは、どのように役立つのでしょうか。
タブレット端末の普及やノートパソコンの小型化により、オフィスの外でも、デジタルデータを使った仕事がしやすくなりました。取引先でスライドを使ってプレゼンする、製品の仕様書や設計図を顧客に提示する、タブレットに資料を表示しながら現場指導に当たるなど、その利用方法はさまざまです。
その反面、必要なファイルをタブレットやノートパソコンに入れて持ち歩くと、端末を紛失したとき、情報が外部に漏えいする恐れがあります。
一方、オンラインストレージにパスワード付きでファイルを保管し、端末からオンラインストレージにアクセスするという方法をとっておけば、パスワードを知らない他者にはファイルにアクセスすることができません。
このように、オンラインストレージを活用することによって情報漏えいのリスクを下げることができるのです。
オンラインストレージで保管するファイルは、アクセス権限を設定すれば自宅のパソコンやタブレット、スマートフォンからでも参照が可能です。ファイルのアップロード・ダウンロードもできるので、会社が認める範囲において、社外でも、必要なファイルを使って仕事ができるようになります。
たとえば、オンラインストレージを活用して自宅で働く環境を整えれば、育児や介護で出社が難しい場合でも、在宅で無理なく働けるようになります。ワークライフバランスの考え方が広まり、テレワークが推奨されつつある現代において、オンラインストレージの利用価値は高まっているのです。
オンラインストレージサービスでは、IDユーザー間だけでなく、アクセス権限を持たないゲストユーザーともファイルをやりとりすることができます。
たとえば企業間ファイル転送・ファイル共有サービス「GigaCC ASP/OFFICE」では、ファイルやフォルダへのアクセスURLを発行して先方に通知することができます。
受け取った相手は、ゲストユーザーとしてファイルにアクセスできるようになります。
また、送信機能の「返信URL」を利用すれば、ゲストユーザーにファイルを送信するだけでなく、ゲストユーザーからファイルを受け取ることも可能です。
オンラインストレージなら、メールに添付できない大容量のファイルでも送受信することができます。そのため、大量の画像や写真を扱う建築業やクリエイティブ業を始め、幅広い業界で導入されています。
また、サーバーやネットワークを構築する必要がないので、新規プロジェクトの開始に伴う新しいストレージの立ち上げがスムーズです。
他企業と共同でプロジェクトチームを組むときにも、オンラインストレージを活用して情報を共有することが業務の円滑化につながります。ファイルや情報の管理・運用にオンラインストレージを導入することによって、業務を効率化して、ビジネスをスピードアップさせることができるのです。